おなかが出て来たというお客様の場合

 本日は、いつの間にかおなかが出て来たというお客様のご来店です。

 こちらのお客様の場合、他に痛いところがあったのですが、別に脂肪が増えたわけでもないのに、なぜかおなかが張ってきたとのことでついでに相談を受けました。

 こういった場合、腹筋群、とくに腹直筋の奥にある腹横筋が上手く使えていないことに原因があります。

 腹筋といって多くの人がすぐに思い浮かべるのは、まず間違いなく腹直筋と言いまして、要は六つに分かれる筋肉になります。しかし実際にはその腹直筋だけがおなかの筋肉なのではなく、その奥にも筋肉があるのです。

 それが腹横筋と言いまして、こちらは腹部を覆うようにあります。この筋肉きちんと使うとコルセットのように腹部を絞るのですが、加齢などの原因によりその筋肉が使えなくなってくると内臓の重みを支えきれずにおなかが膨らんでみえるのです。
 今回のお客様の場合、原因はこれになります。

 その対処法は、腹横筋を鍛える事ではなく、姿勢を整えることとなります。

 要は姿勢を整えることで正中線を働かせることが出来るのです。

 正中線がきちんと働くと、全身の筋肉が連動して動くことになります。その結果として姿勢がよくなるのですが、その際に腹横筋も勝手に動いてくれるようになります。

 個別の筋肉をそれぞれ意識して動かすようにするのも鍛錬として非常に重要なのですが、高度な訓練が必要になってきますので、姿勢を整えることで勝手に狙いの筋肉が動くように指導をするのがよいのです。

 これは指導者側にはかなり難易度の高いことですが、考えるべき事はお客様に分かり易く、かつ効果が上がることです。

 また体の使い方を整えますと、そのほかに痛いと言っていた所も自然と改善していきます。

 これらの体の使い方を可能な限り気をつけて頂くようお願いをさせて頂きました。

 またのご来店をおまちしております。